Freelance life

法務翻訳って? (3) どうすれば法務翻訳者になれるの?

『法務翻訳って?』のシリーズで、これまで『(1) 何を訳すの?』と『(2) どこから仕事をもらうの?』についてお話ししてきた。今回はその第3弾『(3)どうすれば(フリーランスの)法務翻訳者になれるの?』についてお話ししたい。

そもそも、フリーランスの法務翻訳家になりたい! と最初から計画してなった人がどれだけいるかは疑問。私自身、米国滞在中にやっと雇ってもらえた仕事が、たまたま特許事務所のアルバイトと法務系翻訳会社のフルタイムだったのが法務翻訳を始めたキッカケだ。また、フリーランスになろうと計画していたわけでもない。

いずれにしても、まずは、法律事務所か企業の法務部門、あるいは法務翻訳専門の翻訳会社からスタートして、十分な経験を積んでからフリーランスになりたいかを考えれば良いのではないかと思う。(2) どこから仕事をもらうの?』でも説明したとおり、これらの所がフリーランサーに仕事をくれる先だからだ。また、現在活動しているフリーランスの法務翻訳者を見てもそう感じるからだ。

 

そこで、私の知っている法務翻訳者にはどのようなバックグラウンドの人がいるかを大きく4つに分けてみた。



1. 元弁護士だった人で(もちろん資格はそのままで)、翻訳家に転換した人。

2. 弁護士として活動したことはないものの、日本か英語圏の国で弁護士資格のある人。

3. 法律事務所で何年も翻訳をしてきた人。

4. 私のように法務翻訳専門の翻訳会社で勤めてきた人。

 

1. は少なくとも具体的に6-7人位思い浮かぶ。2はもっとたくさんいる。そして残りの多くが3と4だ。

過去に翻訳の経験が全くなく、勉強して資格をとって突然フリーランスの法務翻訳家になった人は知らない。そういう人もたくさんいるのかもしれないけど、私が出会ったことのある翻訳家の中では知らない。

これを聞いて新たに参入やすいと考えるかしにくいと考えるか?

私の個人的な意見だと、3か4の経路の場合、文芸等の他の分野の翻訳家になるよりもチャンスが高いのではないかという気がする。

 

では、どうやって仕事を探すのか?という疑問が出てくる。そこで仕事を探すために是非やってみたら良いのではないかと思うことを3つ挙げてみた。


1. Google検索を利用する

Googleの検索フィールドに、例えば、以下3つの用語(引用符も含める)を全部入れてみた。

“法律事務所” “求人” “法務翻訳”

すると、法律事務所や特許事務所、その他求人サイトなどのページがヒットした。ザっと見た限り、求人自体はたくさんあるように思える(文芸翻訳のコンテストで優勝するよりこれらに応募した方が翻訳者になれる確率は高いのではないだろうか?)。

こんな感じで、その他”翻訳会社”  “求人” 等々、いろいろと検索用語を変えて検索してみると自分に向いた求人が見つかるかもしれない。

 

2. LinkedInを利用する

日本ではLinkedInがまだあまり浸透していないらしく、Facebookが仕事もプライベートもごちゃ混ぜに使用される傾向にあるが、海外では仕事の方はLinkedInが使用されている。実際に私もLinkedInに職務経歴を掲載していて、月に1~2回くらい法律事務所や企業から社員にならないかというメッセージをいただいたりする(もちろん社員になる気はないのでその旨のお返事をしている)。LinkedInを利用していると、仮にスカウトが来ないとしても求人情報を見ることができる。最近では、翻訳者を必要とするような国際的な企業は日本の求人サイトや派遣会社等ではなく、LinkedInに結構掲載されているように思われるので是非活用すると良い。

 

3. 先輩翻訳者と交流する

JAT(Japan Association of Translators)という非営利団体がある。私も翻訳者になりたて時代に入って以来のメンバーだ。JATでは各地でセミナーや交流会を実施していて、メンバーでなくても参加することができる。また、翻訳者でなくてもメンバーになることができる。フリーランス翻訳者にとって人脈は欠かせないのでこういった団体のイベントには積極的に参加すると良い。これから翻訳者になりたい人でも先輩と直接お話できるので良い機会になるのではないかと思う。
これら3つのルートで求人があるかを探し、未経験者でも働けるようなところからスタートしてみるのが良いのではないかと思う。経験を積むという意味では、正社員、派遣社員、アルバイトのいずれでもあまり変わりない。経験を積めば積むほど当然のことながら実力は伸びていくはずだし、職務経歴書で翻訳経験があると書くこともできるからだ。
次回はこのシリーズ最後の『(4) その他』。

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